#108 権威は誰が与えるのか
弾丸カンヌ国際映画祭
もう先々週になるが、弾丸でカンヌ国際映画祭に行ってきた。理由としては投資先のNOTHING NEWの我々は宇宙人という初の長編アニメ作品が監督週間にノミネートされたからだ。そこに気づいたことや考えたことのメモを残しておく。こういうのは今やらないと多分忘れて書かない。
4年前にこの作品の脚本と監督と代表しかないときに初めて投資をさせていただいた。その時からカンヌに行くことは叶えたら自分も行くよ!という話をしていて、実際にカンヌで初公開ができるようになってしまったからには、それは行くしかないであろうと、そういう感じで投資家が行って何になるんだよという気持ちはあったが、行ってみた。
また映画祭という仕組み自体があまり自分の中では知らなかったこともあり、そういうのも学んでみたいということも思ったことも相まって、こういうのは機会があれば一旦行ってみようということで訪れた。
ワールドプレミアでスタンディングオベーション
弾丸スケジュールでいったので、実質2日半ぐらいしか滞在はしていないが、一番のメインはこの全世界で初公開をワールドプレミアとして、カンヌで行ったことに立ち会いにいった。映画祭に出す作品は一般公開をしていないもののみとなるので、試写会では自分は見ていたがこの作品がどのように受け入れられるかなとおもっていたが、終わった瞬間から黄色い声援とともに、スタンディングオベーションが始まりエンドロール中ずっとしていただいた。
作品自体は日本の話であったため、どこまで海外の人が解釈できるのかとおもっていたが、嬉しい反応をもらえて少し泣きそうになった。(試写のときは泣いた。いい映画なんです、本当に。今年中には公開なのでぜひ)
海外で映画見たことがある人にはあるあるかもしれないが、映画中に結構みんな笑ったりするのは久しぶりに海外で映画を見て新鮮だった。日本の静寂も嫌いじゃないけど、海外のように笑うところで笑ったりする映画体験もそれはそれでいいなと思えた。
これは2023年の7月に寿司を食べる代表の林さんと監督の門脇さん。3年後にちゃんと作品が完成し、カンヌに来れるとは想像を超えてくる。こういうのがあるからスタートアップというのは面白い。まあもちろんNOTHING NEWもまだまだ今からなのだけれども。創業4年の弱小チームがカンヌで監督賞に選ばれるなんて。こういう瞬間を味わうためにVCをやっている気がする。想像を超えた瞬間、無名だったものがなにかを成していく瞬間。そういったものに興奮するからこそこの仕事をしている気がする。どこまでっていも投資業というのはつまらないというか、本当に事を成し遂げるのは起業家であり、チームだ。たまにのこういった瞬間に仕事をしてよかったとおもえることはある。まあなんどもいうが、全てはただの通過点で、NOTHING NEWが成功したわけでもないが、こういった瞬間は少ないので貴重だ。
カンヌ国際映画祭という権威
カンヌとはよく聞くがなぜこんな権威性をもっているのだろうか、またどういう歴史なのだろうか。簡単にしらべると、世界で唯一の本格的な国際映画祭だったのが、イタリアのヴェネツィア国際映画祭だったらしいが、当時ムッソリーニの独裁時代にプロパガンダの映画が選ばれるようになったらしい。(そうおもうとヴェネツィアって未だにヴィエンナーレもあるし本当に文化がすごいな)
そのため、「政治に左右されない、純粋に芸術性を競う自由な国際映画祭が必要だ」そう考えたフランスの文部芸術大臣ジャン・ゼイをはじめとする有志一同は、フランス国内で独自の映画祭を立ち上げることをきめ、南仏の高級リゾート地「カンヌ」で行い。1947年からずっと毎年行っているものになっているそうだ。
フランス含めて欧州はそういった歴史に紐づくブランドが優位性の国だ。LVMHグループしかり、、そのような権威を与える存在が多く存在するのではないかという仮説をカンヌに行って思った。大衆が選んだものが権威になる感じが日本ではするが、ヨーロッパは貴族階級文化なのかわからないが、メディアが権威を与えている気がした。それは今回のカンヌで様々なパーティーの雰囲気やカンヌというものに選ばれれることが権威になっている感じも何か伝わるものがあった。この権威とブランドあたりは自分の考えたいテーマでもあるので、今後も思考していきたい。
映画祭というエコシステム
また同時に街をあげた映画祭というエコシステムも非常に興味深かった。祭りではあるので、一般の人も映画を見れるのだが、それ以上に社交の意味合いとビジネスの意味合いが混ざっていて、日本の祭りの雰囲気とも当たり前だけど違う感じ。コンベンションセンターでは、世界中から映画作品が売買されにきており、ゴリゴリのビジネスのミーティングが行われている。しかもそれが街中でも行われていた。一方で夜になるとレッドカーペット文化のようにセレブリティが社交の場としても使われている感じもあった。そのような場所には行けなかったが、今回の時期のホテルなんて1泊100万円のところなんてザラにあったし(自分もAirbnbで一泊6万だった)、パーティーなんていたるところであったし、正式なパーティーにでるためにはタキシードが必要だった(そんなところに自分は行く機会もないが)なので知らないところで社交的な要素も多く行われていたのではあろう。
このように社交とビジネスミーティングが混ざり合い、21時まで明るいサマータイムなことも相まってずっといろんな場所で人たちが話していた。祝祭的でありながらビジネス的でもある。こういう場所はこの権威性が壊れない限りまだまだ続くのだろうと思うし、AI時代に作品はたくさんつくれてもこういった権威というものは崩壊しない。カンヌに選ばれることという価値がエコシステム全体で担保されている感覚がした。
南仏はずるいよ、よすぎる
最後に余談だが、南仏はいいぞーという話をきいていたが、初めていってそりゃあいいだろうということを体感した。イタリアの料理や気候も残りつつ地中海料理、フランス料理の影響もある。そして海が綺麗。そりゃあ別荘地になるわ。レベルが高すぎる熱海みたいな場所だった。またこれは機会があればぜひ行ってみたい。いくつか写真を、、
最後はニースで、オフラインラブごっこをしていたNOTHING NEWチーム。
というわけで、たまに海外にいき刺激をもらうと活性化されるなーというのと、個人的には日本はアメリカと中国に挟まれているが、国としては歴史観含めて欧州に学ぶべきところは多いのではないかとおもっているので、これからも機会あれば欧州は行ってみたいし、権威・ブランドの作り方は考えていきたい。
とりあえずNOTHING NEWチームお疲れ様でした!ぜひ我々は宇宙人、今年公開なのでぜひ見に行ってください!その前にチルドも公開です!こちらもぜひ。









