#109 良い社交の場はどうつくれるのか
少し前に坩堝会というものをやってみた
これも書いておかないと忘れてしまう・・カンヌに行ったときに改めてこの問いを思い出したから書いておく。
カンヌが一大社交・ビジネスマッチング的な要素があったなということから、書かなければ!と思い出したことだ。
よい社交とはなにか
このベンチャーキャピタルの仕事をしていると一番大事なのは営業だ。良い起業家に出会うために日々営業活動をしている。こうやって文章を書いて表現しているのもまあ一種の営業の要素もある。まあちょっとメルマガのテイストを変えて以降そこまでないかもだけども。
そして投資を決めたら、その起業家やチームのためになる人をどんどん紹介していくことが重要だ。自分ができているわけではないが、そのためになにが重要か、たくさんよい人を知っていることである。
そのためになにがあるのか、それは社交ではないか。社交という言葉はてきとうにつかっているけど、様々な人と話したりして交流することが重要である。しかし自分は得意ではない気もしている。
日本人にパーティーが得意な人はいるのか
社交というイメージでよくあるのが立食パーティーだ。立食パーティーが得意!といったいる人をみたことあるだろうか?いやいないかもしれない。
社交としては良い場のはずだ、欧米を中心にそういったパーティーは映画の世界から実際に自分も外資系で勤めていたときにもあった。去年のたくろうのM1の優勝ネタもホームパーティである。あのようなところで知り合いを増やし、社交をしながら、ビジネスにもつなげていく文化がある。
日本にはそのような社交というのが根づいていないのかもしれない。古くは茶室的な、茶会の文化があった気はするが、あまりそれ以降進展していない気がする。飲み会?は確かに社交だが、なんというか社交という言葉から自分が想像するセレンディピティ性みたいなのが少ない気がする。
書きながらおもったが、日本なりの社交という意味においては茶室的なものからの文脈があるのかもしれない、欧米的なオープンな場所というよりは日本はクローズドなものが社交と根付いているかもしれない。各国の社交の歴史を調べたくなった。
坩堝会
本題として、ではVCもそういった社交の場所というものを提供していくことは仕事のうちというか媒体としてのVCの意味はあるのではないかと考えていたときに、何か社交の場を表現してみたい!という思いに駆られた。弾丸で企画し、投資先を中心に声がけをして”坩堝会”というものを5月に開いた。
その名の通り坩堝のように様々な人を招くことにより、ごったに混ざることをイメージしてその名前をつけた。その中でこの記事のタイトルでもあるように良い社交の場をつくるためにどうするかということを考えて自分なりに実践したことを記録として残しておく。
大前提オープンにして誰でも来ていいとすることはしなかった。そうすると一気に異業種交流会感がでて、それこそだれも得意ではない社交の場所になってしまうと思ったからだ。なのでANRIメンバーや投資先中心に知り合いの知り合いしかいない状況がまず重要だと思った。
それによって自然と人というノードとノードが結ばれていく、なにかしらの共通点があるからこそ社交が進むのではないかと思ったからだ。それ以外にも工夫点としては下記のあたりをやってみた。
①Invitationや仕掛けをシンプルにでもテンションがあがるようにした
こういうイベントあるあるだが、受付が混んだりするのが嫌だったしフォーム入力をしてもらうとかの手間をかけるのも申し訳ないなと思っていた。その時に気が向いたらふらっときてくれて、面白ければふらっと帰るみたいなことを実現したかった。
なのでインビテーションカードの画像だけ入り口で見せたら入れることにして、ただどういう方が来られたかは認識したかったので、名刺だけいれるボックスをつくった。そうすることで入場も退場もできるだけシンプルにすることができた気がする。
またアートデザインはもらってテンションあがるように、全般的にkernのタカヤさんにクリエイティブは依頼した。個人的にも非常に気に入っているので、ぜひ見てほしい。
-Invitationカード
-動画
またこれもこだわったポイントだが、ネームカードを垂らす方式は辞めた。ビジュアル的にはいけてないのと、結局は名前などは遠くから読めないからだ。一方でこの方法が正しいかは怪しい。ぱっと見でもどういう人かもわからないので、何をはなしかけていいかもわからないことになってしまっている。
このあたり設計の難しさがあった。うーん、いまだにいけているネームカードは考えついていない。
②コンテンツは用意しない
これも迷ったが、こだわってコンテンツは用意しなかった。正確には上記のこともあり喋る口実づくりはしないといけないとおもって、ガチャガチャなどを導入した。ANRIグッズがあたったりするものをつくった。
一方で対談とかピッチとかそういうものはあえてつくらなかった。ではなんのために集まるのかというと社交のために集まるためにしたかったからだ。話しているときにそういったコンテンツがあってもあんまり見ないのではないかと思ったし、今までの経験上もそう思っていたからだ。
一方で、呼ぶ口実としては単に来て飲んでくださいだけだと弱いことも承知している。このあたりのコンテンツを用意する具合と引きの強さのバランスは難しい。
③人と人を繋ぐ役割に徹する
コンテンツやネームカードなどを用意しない代わりに、ANRIメンバー含めた仲介者がひたすら人と人を繋ぐような役割を徹しようと思い、自分が単純に楽しむということを諦めた。
そうすることで、たまたまこの場じゃないと会えなかった出会いなどを引き起こすことができる確度が上がる気がしている。このような役回りの人をコンテンツを置かない代わりに人力で頑張った。まあただこれもそれでいいのか問題は残る・・あまりにも仕組みでうまくいくようにできていない。
良い社交の作り方を考えたい
結果は正直わからない、ただ満足な顔をゲストの方々はしてくれていた気がする。ただやはりポツンと立ってしまう人がでてきてしまうのもあったし、全員が満足する社交の場なんてないと思う。
一方で今後なんとなくリアルな場所での会話・対話の機会がAI時代にもっと必要になってくる気はしており、こうした広義の場づくりには興味がすごくある。F1も社交だし、こういった場の設計がカンヌにいったこともあるが上手いなーと思うことが欧米を見て思う。
今後もこの会をやるかはわからないが、日本に適した社交の場というものはどういうものなのかというのは問いとして考え続けたいと思う。
おもむろに最近の資金調達ニュースコーナーをつくってみる。
食品業界の「裏方産業」ロールアップを推進する旭東ホールディングス、Dual Bridge Capitalより8億円を調達
ロールアップ系の企業。Dual Bridgeさんが入る理由がわかる。創業者も後継者社長として自社をターンアラウンドさせた実績を持つ人が、裏方のB2B企業のロールアップに挑戦していくための資金調達。こういった後継企業とEquity調達が混ざっていくのは個人的にも可能性を強く感じる。
EbuActionは「株式会社WAKA」へ社名変更し、Spiral Capitalをリード投資家として総額2.5億円の資金調達を実施
お会いしたことはないが、若くして起業した起業家としては存じ上げていた。Fortniteの受託と開発事業だったきがするが、Roblox事業になっていたのか。1つのプラットフォームシフトとしてRobloxは見逃せないのであろう。特に若年層に対しては圧倒的な滞在時間を誇ると思う。そこでIPも生まれるし、いわば次のYouTubeとして捉えると確かにわかる。日本の地の利としてはIPコラボがどのぐらいワークするかというのはありそう。あとはビジネスモデル、お金の稼ぎ方は気になる。
生成AI時代のエンタメスタートアップKOWROが30億円の資金調達を実施し本格始動
DMMからスピンアウト的にでてきたようだ。最初から30億円はインパクトあるすごい。Valuationとかが気になる。まだあまり中身は公開されていないが、AIキャラクターチャット事業は一つメインの事業になるようだ。この数年でもチャット事業は乱立してきているので、そのなかでどのような勝ち筋を見ているのか気になる。
-時代通信(紙のメルマガ・月1発行)
立ち止まって時代のことを考える記事とインタビューを毎月送付しております。
https://www.notion.so/317f3d7571ce80bd9034e0053128f390
-時代編集会議(Podcast)
時代社の編集会議であり、時代を考えている人にインタビューしたりしてます。
Spotify:




