ここ最近(書いている時点では2024年2月2週目ほど)で一番ニュースになっているのはOpenAIが出したtext-to-videoのSoraとApple Vision Proであろう。
動画AIに関してはまた別の記事などで考えたいが、想定より技術進歩が早い。画像だけのユースケースと動画まで作れてしまうと、個人の濃ゆい思想を持った人・少人数の組織体によって活躍できるような時代がくるのかもしれないというのはまた別記事で。。
今回はApple Vision Proについて考えてみたいと思う。自分も縁あって触ってみたが、感動した。さすがAppleだなという、特に空間コンピューティングのUXの創り方・魅せ方はさすが。
Macbook,iPhone,iPadみたいなのの延長にありながらも、新鮮さ・Wow感みたいなのが残しているので、3分-5分ぐらい触っているとなんとなく操作になれてくる。この操作に慣れる感が非常に早いのに驚いた。目線のマウス操作から、クリックの動作含めて新鮮味があるけど、すぐに使いこなせるようになる。
子供がiPadを大人以上に使いこなしているのをよくみるが、そのような直感的かつ操作がしやすいということが今回も証明されていると思う。他にも写真や空間ビデオなど感動したことは多いが、そのあたりの感想はXや記事などに多くでているので、そちらを見ていただければ幸い。
いつぐらいに普及していくのか=>どうすれば普及が加速するのか
新しいデバイスを見たりすると、起業家や、VCとして考えるのはいつぐらいに普及していくのだろうかという問いであろう。Magic LeapというARデバイスプロダクトが2010年代にでてきて、2014年にGoogleから大型調達したのがもはや10年前という事実がある。その後にGoogle glassなども出たりなど、このときからARデバイスの可能性はずっと語られてきたが、まだ普及ができていないのが現状。
こういった過去の時間軸を見ていると、非常に良いプロダクトだけど、まああと普及には、X年かかるよね!っていうことが発言としては安牌だし、自分も人に聞かれたり話す時はそういったことを話をしてしまっている。
しかし、これまで記事を書いてきたように、加速させていかないと、変化を早くさせていかないとVCにとっての利益は少なくなってくる。なので今回はいつぐらいに普及していくのか?ではなく、何が起きたら・何をしたら普及が加速するのかについてかんがえたみたいと思う。
デバイスなどの普及率の時間軸はどうだったのか?
こういうことを考える際に、どのようなデバイスがどのような時間軸で浸透していったかということは一旦考えてみたいと思い、正確ではないかもしれないが、少し調べてみた。
スマートフォン:5-10年
2010年に計測されてから、わずか5年ぐらいで70%ほどまできている。今見ても明らかに異常な普及度だなと思う。まあ90%以上普及していた携帯からのリプレイスであるというのはわかりやすかったのかもしれない。機種変更という商慣習も相まって変えるタイミングがあるというのは大事だった気がする。
個人的には上記に加えて、震災やLINE・SNSなどの普及が重要だっという感想をもっているが、どうだろうか。
携帯電話:15-20年
上記グラフをみていくと、いつが起点かというのは怪しいけれども、15-20年ほどかかって普及が携帯電話は進んでいったことがわかる。一度普及しだすと、突然に上がるというわけもなく、徐々に普及していったことが見てわかる。このタイミングでなにがあったかはしりたいが、価格の低下などとの相性はあるのだと思う。
コンピューター:20年ほど?
ちなみにPCはどのぐらいで普及したのかを調べてみると20年ほどかかっているようだ。正直物心ついたときにはPCが家にあった気がするので、50%ほど普及したぐらい?かな。そのときから触っていたので、この変化を肌身では感じていない。
当時はスティーブ・ジョブズや、マイクロソフトのビル・ゲイツなどが一家に一台PCが来るというのを笑われた時代だと思うが、それからこのような普及をしていった理由などをぜひ知ってみたいものだと思うが、だれか有識者の方ぜひ教えていただきたい。
普及には10-20年かかっていたが、早まっている
まだまだ例えば車や、任天堂などのゲームデバイスなど、普及していったものでアナロジーとして捉えられるものは多いとは思うが、きりがないので一旦このあたりで止めておく。上記だけをみると新しいデバイスの普及には10-20年ほどかかっているようにみえる。大体10年ほどで50%ほどのユーザーがもつようになっていることがわかる。(これらとXRデバイスを同じく比較してよいのかということはあるが・・)
一方スマートフォンなどをみると5年ほどで劇的に普及していっており、自分も2010-2014年が大学生だったが、この時期にいきなり普及していった記憶がある。高校までは赤外線通信で交換していた連絡先がいきなり、SNSで交換するようになっていった記憶がある。
このような新しいものが普及していくスピードは今後も増えていくのではないかと捉えている。例えばそれは安直にはSNSなどのメディアの影響/ECの普及など含めて、認知の仕方と、購入のハードルは今後も下がるはずなので、より加速していくと考えている。
なので、例えば最近でたデバイスの普及について考えてみたいと思う。
スマートスピーカー:??年
このデータがどこまで正確かというのは棚上げしつつ、いきなり登場から高い普及率・保有率をだしたのはスマートスピーカーなのではないかと思う。Amazon や Googleなどの大手がだして、かつ最初から値段がそこまで高くなかった影響はあるとは思うが、比較的早い。一方グラフが示すように、早いが伸び率としてはそこまで高くない。
VRデバイス:??年
ここも正確な数字は正直ないとおもうが、MM総研のレポートによれば、下記のようなものがでている。個人的には2018年にOculus GOが発売されたことが、エポックメイキングなことだと捉えており、そこから6年ほどたったが、普及しているかというと怪しい。しかし認知でいうと非常に高いかつ、メタバースという言葉が社会認知を得たように、土壌はできていると思う。
■2022年度のVRゴーグル販売台数は48万台、2027年度には約4倍の185万台と予測
■VRゴーグルの認知度は77.8%、所有率は5.6%、今後の購入意向は22.3% (引用:MM総研レポート)
アーリーアダプターの購入速度が早くなっているだけ?
スマートスピーカーなどの事例を見ていると、垂直的に普及度が高まることが今の時代には起こっているように見える。しかしそこからの伸び率は鈍化している。VRもいわゆるミーハー(自分も)というべきか、情報感度高い人は持っている人/ガジェットに関心が高い層は買っているが、それ意外の層までには普及していない気がしている。
SNSなど含めた情報が行き渡りやすくなった結果、アーリーアダプターの購入速度のみ加速度的に早くなっている仮説はあるのではないか。いわゆる本質的な価値や使い続けるなどのような機能的な価値に控えれて購入するというよりは、新しさやある種の購入によるFlexみたいな感覚で購入している人がまず普及の加速度を上げるが、その後のび悩んでいるということが起きている。
今回のApple vision proにおいてもこれと同じ現象は起きてそうではあるが、少し違うなと思うのは、さすがAppleというブランド力なのか、より広い層まで届いている感覚はある。
ここまで見ていくとまだスマフォ以降、プラットフォームシフト(YouTubeやTikTokのような)は起きてきているが、劇的に全員がなにかもつデバイスシフトが起きているかというと怪しい。と書きながら思ったが、Apple airpods, watchなどもしかしたら普及しているかもしれないので、Appleには皆が期待しているのだと思う。
そういった文脈も含めて、本題に戻るとApple Vision proや今後出るXRデバイスはどのようなことが起きるとより普及度が増していくのかについて最後に考えてみたいと思う。
XRデバイスの普及を早めるためには
価格は考慮しない
このようなデバイスの普及を考える上で、重要な価格という論点は今回は触れないようにしようと思う。価格がある程度下がれば買われるようになるみたいなのはあまりにも普通すぎるし、実は例えばApple vision proは3,500ドルなので、円安の影響もあり日本円だと異常に高くはあるが、高すぎて一部の人しかもう買えないよ。。という基準では正直ないと思う。
何のデバイスのリプレイスなのか
もうひとつ観点として何を考えなければならないのかというと、なんのデバイスのリプレイスになりうるかということを考えなければならない。それによって普及のための打ち手は変わってくるであろう。
現状は3つデバイスのリプレイスとしては方向性があるのではないかと思う。スマートフォン、PC、ゲーム機。この3つの方向性で考えてみたいと思う。
①スマートフォンのリプレイスとしての普及
スマートフォンとしてリプレイスは、起こり得るのだろうか。レディープレイヤーワンという映画を見た方には伝わるとは思うが、町中で様々な人がXRデバイスをつけながらゲームの世界にダイブしたりしている。
今回のApple vision proにおいても、海外中心に多くのユーザーが町中でつかっている画像がSNS上などで出回っている。あのようなスマートフォンのように肌身離さずつけるような世界がくるのだろうか。
小型化は普及には必須
SF的には来たほうが面白いとは思うし、できれば見てみたい。ただ現実的にはここ5年ほどではその世界に近づくのは結構難しいのではないか。今のApple vision proを外でつけているのは、どちらかというとブランドに近い自己表現・ファッション的な要素が強いのは正直あるのではないかとは思う。
もし、スマートフォン的な普及を目指すとしたならば、当たり前だが、小型化の技術は必須であろう。上記の画像のようなMeta と Raybanがコラボしたようなグラスのほうが日常的には使うイメージは湧く。まだメガネのほうが身体性を阻害しないように思える。
またそれでもメガネでも普段かけてない方からすると、少し抵抗もあるように思えるため、一番最終はコンタクトレンズなどまでいくと爆発的に普及はするのではないかと思う。
特定のハンディキャップ/特定の状況下でのユースケースを深ぼる
そんな小型化が必要のようなことは当たり前なので、他にスマートフォンのような普及方法を考えると1つは例えば目が不自由な方などのようなハンディキャップがある方向けのデバイスや、アプリケーションなどがあれば普及は早まるのではないか。
例えばAIと組み合わせることによって、目の前の情報・見える情報を言語化して流してくれるようになったり、ハンディキャップに対して補助するような機能があることは、スマートフォン以上にいつもどこでも身に着ける理由となりうるであろう。
またこのスマートフォンを妄想していたときに思うのは、例えば海外旅行などのシーンにおいて、目にはいってくる言語情報などがレンズを通して翻訳されているであったりするようなものは利用されるような気がしているし、例えば工事現場などで働く海外の方などが、スマートフォングラスをかけることで、自動翻訳で言語指示が理解できたり、資料を読む際に自分の母語に変換されて読めるみたいな、特定の状況下における負の解消ということはできうるのではないかと思う。
ただ何にせよ、自分もTechoptimistではある気はしているが、スマートフォンのような普及の仕方まで行くのは、少し遠い気もするが、来ない未来なのか?というと、そうでもないように思える。
ただスマートフォンはあまりにも便利すぎるので、しばらくは10年単位ではまだまだリプレイスはされないではあろう。その中で先述したようなRaybanのグラス(これもVlogユースケースが強そう)のようなもので徐々に普及していくのではないか。
②PCのリプレイスとしての普及
“foreseeable future”という表現が好きなのだけれども、近い未来において一番起こり得る可能性が高いのはPCのリプレイスとしてのXRデバイスであろう。
特にApple vision proは空間コンピューティングと題していることが表しているように、コンピューターのリプレイスというのが、予見できうる未来の1種ではある。では何があればより普及していくのだろうか。
そのためにはPCでよくやる作業をリストアップし、それがよりXRデバイスをつかったほうが効率良くできる、10X便利にやれる可能性があることを考慮しなければならない。自分がPCでよく利用することが何があれば変わるかを妄想しながら下記辺りのことが起きると加速しそうだなと感じた。
資料制作がPCより10倍以上簡単になる
PCですることで多いことは資料作成があるのではないか。それはマイクロソフトがドミナントしているOfficeプロダクト(ワード、エクセル、パワーポイント)などから始まり、デザイナーの場合はデザインソフトなどが一番利用されるものであろうと思う。
そのような資料作成というものが、PCで行うよりラクにできる可能性があるのだとしたら家でPCを開くより、XRデバイスを使うことが増えていく可能性はある。
それはAIアシスタントのような機能とともにあるのかもしれないし、オフィスのリプレイスがあるとしたら面白いがなかなかそれは難しそうでもある。しかし資料作成自体のためにPCを使うことが多いとはおもうので、このあたりにキラーアプリがでてくると普及が進むのではないかと考えている。
特定の業界/特定のPCを活用したCreationがXRデバイスのほうが10倍良い
こちらが結構普及を早めていく本筋の仮説だと個人的には考えているが、特定のユースケースにおける資料作成や、作業・Creationにおいてはこのようなデバイスのほうが10倍-100倍効率性をあげられるようなことができるのかはあると思う。
これは自分がそういった特定の業界にいることがないので、なかなか正直創造しずらいが、Apple vision proのアプリの初期の中にもあったような、下記画像のように製品開発においての相性の良さなどはあるのではないか。(例えば3DCADのような、Autodeskのあたりからイノベーションがあるような気がしてならない)
他には、映像編集や服飾のデザインなどのようなソフトで、XRデバイスのほうが10倍効率的に作業ができるものみたいなのはありそうではある。他にも自分では想像できないが建築などの業界で特有のソフトウェアはこのXRネイティブのほうが良いようなものなどはありうるのではないかと考えている。
VRのときもこれを考えてはいたが、正直まだ特定の業界で異常に使われているとかはまだ見当たらない気はしている。よりApple vision proで経験したが、VR空間上で何かするというよりは、MR/AR的な要素が強い方が現実的に利用できるようなソフトウェアがより増えていくことを期待している。
オンラインミーティングの効率性がZoom/その他より良い
もう一つPCを利用して最近よく行うのが、オンラインミーティングだと思う。コロナをきっかけに普及度は爆発的に伸びていったと思う。投資のミーティングも初回は基本はオンラインでということが多くなった。
そのようなオンラインミーティングにおいては、ZoomやGoogle meetなのでとりあえずは負は解決しているようには思える。しかし本来のミーティングよりは効率が悪いと感じることもあるのではないかと思う。
MetaのHorizonのミーティングスペースの画像を上記で貼らせてもらったが、経験している方にはわかると思うが、いわゆる画面越しのZoomミーティングより大分会話がしやすい。
このあたりはまだ上手く言語化ができてはいないが、画面のオンラインミーティングは報告系のミーティングには向いている(資料見せながら 1対Nが基本構図)とは思うが、アイデア出しであったりN対Nのような雑談のようなミーティングには向いていない。こういったミーティングはVRのHorizonのミーティングのほうが向いているなということを、体感すると理解できるはずだ。
それを下記画像はキングスマンからの引用だが、グラスをつかって実際の会議ができあると、より更にそういったミーティングがやりやすくなるはずなのではないかと思う。こういったオンラインミーティングは今後も進んでいくトレンドの中で、異常に便利な何かがでると普及が進むのではないかと考えている。
SNSなどで新しいXRを生かした何かが人気になる?
スマートフォンでの利用頻度としては高いが、PCでもSNSなどは当たり前に確認する。普及を進めるためにはキラーアプリが必要だとは思うが、スマフォ時代が後述するゲームとSNSだったように思える。
まだ自分は全然想像がついてはいないが、XRデバイスの特性を生かしたSNSが発明されるとデバイスの普及が促進されるのではないかと思う。これはシンプルなSNSというよりはゲームと組み合わさったりするものなのかもしれないとも考えている。
最初は少数のユーザーからはじまり、ただそのSNSを使いたくて、デバイスを購入するみたいな流れを創ることができると面白いのかもしれない。
これは妄想をとばすと例えば、AIの進化と重なるところがあるのかもしれないと思ったりしている。イマジナリーフレンズのようなSNSが出来たりするのかなとか、人と人のSNSではなく、人とAIと人とかそういったものも長期的には出てきたら面白いなと思うのだが、少し妄想が飛びすぎている感覚もある。
また別のApple vision proで感動したのは空間画像であったりしたので、見てねのXRデバイス版など含めてそういった思い出などを残すとかそういった用途での確度はまだまだあるとは思っている。
少し脱線したが、そういった新しく欲しい!使いたい!使わないともったいないと思えるようなものができると、普及は進むのではないか。(少し例としてはアレだが、Clubhouseが爆発的に流行ったときにandroidoがなくて、iPhoneを購入しました!的なのはあるのかもしれないとは思う。)
テキスト入力機能に確変が起きる
PC作業で一番行うのはテキストの入力(メール・メッセージ)だ。そこにおいてはApple vision proで体験したときは空中にディスプレイが置かれているのは未来感としては非常に面白いが、現実的に使えるかというと、人差し指でひとつずつ押していく動作となってしまった。(慣れれば使えるのかもしれないけども。)
やはりそういったテキスト入力機能に確変/発明が起きるとPCとしての普及は早まるのではないかと思う。もちろん最初はBluetoothの独立したキーボード使えばいいじゃないかという話でもあるかもしれないが。
Airpodsなどで脳波を図れるための特許を申請したりしており、もし考えていたことがそのまま文字入力されるようなBrain Machine interfaceみたいな未来が早く到来したらそれはテキスト入力機能の大いなる確変であろう。どのぐらい先になるかはわからないが、Appleとしては考えているはずではある。
③ゲーム機のリプレイス
分かりやすいが、ゲーム機の購入のリプレイスとしてのXRデバイスの普及はあり得るシナリオである。上記の図式のように約半数の家庭にはゲーム機があるといえるのが現状である。50%ほどの普及率は目指す数字としても、もしかしたら現実的な数字ではあるかもしれない。
このあたりはより専門的な方のコメントや感想をより聞きたいが、XRのUXを生かしたゲームは必ずなにかもっと面白いものがあるはずだと思う。VRにおけるBeat Saberが400万本売れたりしているように、そういったようなメガヒットタイトルは今後もでてくるように思えるし、待っている。
PC×ゲーム機あたりのリプレイスが本命 / 大穴はスマートフォン
個人的にはPCかゲームあたりのリプレイスとしての普及が今後進むのではないかと考えているが、正直まだまだどうなっていくかはわからないのが現状ではある。このあたりはより起業家や、他のTechoptimistの方たちとも議論・対話してみたいなと思っているので、ぜひご連絡いただければ幸い。
その試みの1つとして、2人業界の唯識者の起業家に聞いてみた。
MESONの小林 佑樹さん
AR業界に詳しく、XでApple vision proに対してのレポートをいつもあげていただき参考にさせていただいている小林さん(ぜひXをフォローしていただければ)に、どのようなことがおければ普及が加速するか?という点については下記のコメントをいただいた。お忙しい中ありがとうございます。
Apple Vision Proのような空間コンピュータ普及を加速させる3つのポイントがあると考えています。
一つはハードウェアの小型化です。
現状のApple Vision Proはまだまだ女性や子供には重たく、バッテリーもむき出しの状態です。 小型化をどれだけのスピードでAppleが実現してくれるかで、人々が日々付けるようになる時間軸も変わってきます。
これはもはや技術が順当に進化すれば必ず実現する未来であり、どのくらいのスピードでそれが実現するかだけの話です。
次にファッション性です。
空間コンピュータは人々の体の中でも一番目立つ「顔」に装着するコンピュータです。 空間コンピュータがいくら便利でも人前で着けるのが恥ずかしいと思われている間は普及していきません。
空間コンピュータを着けることが「かっこいい」と思われるような社会受容を生み出していく必要があります。
これはもともと「うどんが耳から垂れているように見える」と言われたAirpodsを最終的にはかっこいいデバイスに仕立て上げたAppleにとっては得意なことなのではないかと思います。
そして最後が空間コンピュータを使う文脈を明確にすることです。
AppleがApple Vision Proに備えた機能群はとても優れた道具です。 しかし、一般の人達にはまだその道具を使う理由がないのです。彼らに空間コンピュータを使う文脈をつくること、これはまさに私のような起業家やアプリ開発者の役割だと考えています。
空間コンピュータの文脈をつくる方法は大きく2つあります。
一つはこれまでのデバイスの代替。空間コンピュータは最初はPC、そして徐々にスマートフォンを代替していくような存在になっていくでしょう。
そしてもう一つがそもそもこれまでのデバイスでは実現しなかった新たな文脈を創り出すことです。
現状の空間コンピュータ普及論では前者のデバイスの代替に目が行きがちですが、私は将来的には後者の市場のほうが大きくなるように考えています。
空間コンピュータという新たなデバイスによって生まれる新たな行動やカルチャー、これをいち早く捉え、ビジネスにしていく起業家やアプリ開発者が多くなればなるほど普及が加速していきます。
このメールマガジンを読んで、空間コンピュータでの起業や事業創造を心がけてくれる起業家が日本から一人でも多く生まれてくれたらとても嬉しいです。
ambrの西村さん
もう一人は投資先でVR業界を見てきた西村さんがオフィスに来る時があったのでPodcastを少し録ってみた。ぜひ時間がある方は聞いていただきたいが、まとめると下記のようなコメントであった。
・小型化/デバイスの進化が必要(1秒を節約してくれるようなデバイス)
・ゲームはまだ可能性はおおいにある
・3DCGの開発は大変、そのあたりがよりAIなどでラクになると普及が早まるかも
変化を加速させていきたい
Apple vision proは特に日本で販売すると一気に普及は最初進む予感がしている、しかしスマートスピーカーなどと同じようにそこから利用や、普及が進まなくなっていく感覚がある。なので、西村さんとのPodcastの話ではないが、Apple vision proではなく、Apple vision が出だしてからが本命ではあるのではないかと思うし、そのアーリーアダプターまではすぐに普及するのが今の時代だが、そこからデバイスシフトとよばれるところまでにはどのようにしたら起こるのかはこれから注目していきたい。
個人単位できることとしては、まず買うこと、盛り上げることなのかなと。Techoptimist/未来を信じる人がやるべきことはそこからかなと。まあ自分は買っていなくて(技適の問題含めて)、日本で販売されたら買おうと思っている。
そうしてこういった新しいものの普及を早めていくことは、VCの一つの社会的な役割なのかもしれない(かつVCの利益の源泉ではある)と思っているので、今後もこの分野についての投資も考えたいと思っている(日本のVCの役目なのかは怪しい!が・・)
ぜひ良いアイデアがあったらご連絡いただければ嬉しい。面白い未来を実装していくために対話しましょう。
引用
https://research.nttcoms.com/database/data/000603/,https://u-site.jp/hcd-practices/voice-assistant-2022-3,https://www.moguravr.com/idc-vr-ar-headset-market-overview-2/,https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6b194fbde3e36a7f36ee0081f4d47abf33ef6eb6,https://japan.cnet.com/article/35209643/,https://note.com/manamin_violet/n/n52e9e0b91a3c、https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d4d9e71e48cf146a168ef2c05de65b28cd530b21